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僕らは3回目です。
時間はいつもと同じ19:30くらいから演奏します。
お店自体は19:00からやっています。
前回は特に2ndステージで大変混雑して、泣く泣くお帰りいただいた方もいらっしゃいましたのでご注意下さい!!
今回は、僕の力作アレンジの「ルパン三世」と「私のお気に入り」が炸裂します!!
サックスは、クラシックの世界で有名なオペラ「カルメン」の曲をアレンジした「カルメンファンタジー」というフルートの曲をサックスで挑戦します。かなり難しく大変な曲ですが、ボリュームたっぷり盛り上がること間違いなし!!
バイオリンは、ジャズピアニストのチックコリア氏の有名なレパートリー「スペイン」を演奏します!リズムがとっても面白くて特徴的なジャズのスタンダードナンバーをお楽しみ下さい♪
そして今回はピアノソロで、「のだめカンタービレ」によって日本での知名度を一気に高めたガーシュイン作曲の「ラプソディー・イン・ブルー」を演奏予定です♪
本来はオーケストラと一緒に演奏されることの多い曲ですが、今回はライブに合わせてコンパクトにアレンジしてピアノソロでの演奏です。
それと、JAZZライブハウスには珍しいクラシック音楽ユニットの僕らトリオの名前が「湊」に決まりました。読み方は「みなと」です。
基本的にはクラシック音楽を、しかしジャンルにとらわれず様々なジャンルの音楽に挑戦しています。実際クラシック音楽はあまりやっていないような・・・(笑)
これからも、我々「湊」をよろしくお願いします。
昨日は2回目のライブでした。
今回はタンゴを中心としたプログラムでやらせていただきました。
演奏を聴く料金が前回より500円アップしているにも関わらずお客様は前回より多く、特に2ndステージでは満席を通り越して新たに椅子を出さなければならなかったほどで、お店の人も身動きが取りづらいほどの状態でした。会場内でも、もはや気軽にお喋りしながら聴くというより、かなり多くの方がこちらに集中していて、より一層緊張感の高まるライブとなりました。
その頃にご来店いただいたお客様はあまりの混み具合に断念して帰られた方もいらっしゃったようで。本当にありがとうございました。次回はもう少し早めか遅めに来て頂ければ大丈夫だと思います。
お店の方によると、普段のライブではここまでの事態にはならないらしく、ビックリしていらっしゃいました!
今回も、バイオリン・サックス・ピアノというなかなか珍しい編成で演奏するために数曲アレンジをしました。
また、前回からライブを盛り上げてくれるお客様の一人がリクエストした「闘牛士のマンボ」をアレンジして演奏したところ、大変喜んでいただきました。彼はとてもフレンドリーに関わってくれて、
まだライブを始めて2回目という僕らのたどたどしい進行のライブを大きく盛り上げていただき、こちらとしては大変助かりました。
お帰りの際に「君のサックスはまだいい音がなるようになる!」と5回以上アドバイスくださいました(笑)
まぁ演奏者としてここは「いい音と言うより、いい音楽ができるようになる」という解釈で日々努力し精進していきたいと思っています。(いかに音程が正確で音色が綺麗でもいい音楽とは限らない。音程が正確なのはもちろん、音色はその曲・その場面に合った音を使い分けなければならないし、音色だけが音楽の表現ではないので)
また、演奏に関してはわからなくても、長年生きてきた中で得た音楽経験に加え、彼は結構いろんな地域(海外など)へ行っているとのことで、その地域の音楽を聴くそうなので、これからも彼の意見を真摯に受け止めていこうと思います。
次回は7月19日(土)です。
次回からは、新しい曲は少し加える程度にして、これまでやってきた曲も扱っていこうと思うので、僕らトリオのスタイルが確立していくと共に、演奏レベルも含めたライブの質も向上していくことと思います。
いずれにしても精一杯頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。
来てくださった方、本当にありがとうございました!
奏者によって違う演奏があるのはこのためである。
ソリストと伴奏がいる場合、伴奏者はそのいくつかの正解を予め想定しながら練習しておく必要がある。ただ何となく音を弾いておいて合わせ練習のときに打ち合わせをすればいいや、という気持ちでは合わせられない。
そのいくつかの正解を想定する材料として最も手っ取り早いのはCDなどをいくつも聴くことだが、これは単にCDの真似をしているだけであまり理解が深まらない。何故そういう表現をしているのか、というところまで行き着くには遠回りなのだ。
だから、この方法は時間がないときの最終手段にしておきたい。
普段は何とか時間を作って短い時間の中で曲を分析していかなければならない。それは、単に楽器で練習するだけではない。
例えば、小学校の音楽の授業でも時々出てくるが、
“どこが一番盛り上がるところなのか”
を探す。
録音作業をちょっと本格的にやる場合、必ず録音の係りの人に聞かれるのは、
「一番大きい音を出して」
という台詞。マイクの設定等で音が割れて録音されないように、というような理由だと思う。
うっかりそのときに、「え~とどこだっけ?」となってしまいがちだが、すぐに答えられるようにしておくと良い。
しかもこれは特に難しいものではなく、ちょっと練習して楽譜を見れば誰でもわかる簡単なことなのだ。
同時に、一番静かなところを探すのも大事。
それと、どこでどういうタイミングでソリストが入ってくるのか、ソリストはどんな音でどんな動きをしているのかを把握していないと、いざ合わせたときにパニックに陥ることになる。これはまぁCDで確認してもかまわないとは思うが、できることなら、左手を伴奏・右手をソロの音という風に担当して自分で弾いてみたり、伴奏をしながら何となく鼻歌を歌ってみたりすると良い。
あとは、合わせモノのときに一番難しいのはテンポ設定だ。
テンポがいくつくらいなのかが明記されている場合であっても、やはり奏者によって多少違うし、Andante・Moderatoなどと書かれた曲は、この情報だけではあまりよくわからない。
だから、何度も練習しておよそこれくらいであろうテンポをいくつも考えておくと良い。
さらに発展的なことを言えば、ソリストがどんな表現で演奏してくるかをいくつも想定し、それに合った音色の伴奏を構築していく必要がある。例えば、スタッカート一つとってみても、ソリストによって長さは違うので、あらゆる表現に対応できるようにいくつものパターンを想定して練習しておくと良い。また、単に四分音符が書いてあっても、ポピュラー音楽であれば多少短めに演奏されることがある、というように、時と場合によって表現はいくつも考えられる。
もちろん何をやってもいいというわけではないが、不自然でなければどんな表現も正解となる。
つまり、ただ楽譜に書かれた四分音符を弾いているだけでは対応できない。
ソリストと同じようにその音楽に深いこだわりを持ちながら練習する必要がある。
そういう意味では、伴奏者は脇役などではなく、アンサンブルの一員、ソリストとあまり変わらない大事な存在であると言える。
いやむしろ、実際に合わせてみると感じることではあるが、ソリストは伴奏に引き立てられて伴奏にただ乗っかっているだけなところもあり、伴奏の作る音楽の雰囲気がその演奏のほぼ全てを司っていると言っても過言ではない。伴奏が上手だったために、ソリストが個人練習ではできなかったところができてしまったりすることも珍しくない。
よって伴奏者はソリストよりも主役に近いのかもしれない。
昨日の演奏会は、演奏終了時はそこまで失敗した感はなかったものの、後からMDで自分の演奏を聴いて、とんでもない演奏だったことに気付いた。
あぁあ。
今後どんな練習をすればいいか、全く見えていないわけではないが、昨日の演奏のひどさに少し立ち上がる気力をなくしている(笑)
まぁでもやらなきゃいけない曲はまだあるので、やらなくちゃね。
周りの演奏は、さすがトップクラスの人の集まり、ほとんどの人がうまかった。ただ、カリスマ的にうまい!という人もあまりいなかったように思う。ただ、みんなうまかったという感じ。ホールがあまり良くないからそう聞こえたのかもな。
聴きに来てくれた方、ありがとうございました♪
もう少しいい演奏したかったけど、今後の課題の一部がまた少し見えたような気がしたので、収穫0ではなくて良かったです。
多分、この課題をクリアして、ようやく普通の演奏ができるようになった、というレベル。
そこから、うまい!!と思わせるためにはまだまだ自分には見えていない何かが必要なんだろうな。
明日はサクソフォン協会の新人演奏会。
16:00開演(15:30開場)
場所は神奈川県の川崎市高津市民館ノクティホール。
JR南武線の武蔵溝ノ口駅で降りるか、東京田園都市線の溝の口駅で降りてもらえれば、歩いて5分くらいで着くところです。
・近藤瑛美(洗足学園音楽大学)
Sonata pour saxophone alto et piano Ⅱ、Ⅳ/Jindorich FELD
・平賀裕子(昭和音楽大学短期大学部)
FRISSONS/Jerome NAULAIS
・矢島康平(東京音楽大学)
Concerto for alto saxophone and band Ⅱ、Ⅲ/Paul CRESTON
・石田百合(尚美学園大学)
Concerto pour saxophone alto et orchestra Ⅰ/Henri TOMASI
・加藤和也(エリザベト音楽大学)
Sonata pour saxophone alto et piano/Edison DENISOV
・佐々木 光(国立音楽院)
Alpegione sonata Ⅰ/Franz SCHUBERT
・加藤維紗(名古屋音楽大学)
Rapsodie Bretonne/Robert BARILLER
・石澤みさき(桐朋学園芸術短期大学)
EUSKALDUNAK sonate pour saxophone et piano/Pierre LANTIER
・大神智恵(大阪芸術大学)
Sonate en UT♯/Fernande DECRUCK
・塩入幸恵(東邦音楽短期大学)
Concerto for alto saxophone and band Ⅰ、Ⅱ/Paul CRESTON
・宮崎夏子(東京ミュージック&メディアアーツ尚美)
Concertino da Camera/Jacques IBERT
・山下真里子(大阪音楽大学)
Sonata pour saxophone alto et piano/Edison DENISOV
・横山篤史(国立音楽大学)
Sonate en UT♯/Fernande DECRUCK
・畑中佐知子(くらしき作陽大学)
Concerto pour saxophone alto et orchestra Ⅰ、Ⅱ/Ida GOTKOVSKY
・池谷隼人(静岡大学)
Concerto pour saxophone alto et orchestra/Alexander GLAZOUNOV
・中村優香(武蔵野音楽大学)
Concerto pour saxophone alto et orchestra/Henri TOMASI
・高梨寛子(昭和音楽大学)
Concerto for saxophone and band/Walters HARTLEY
・佐藤こずえ(愛知県立芸術大学)
Concerto for saxophone and band/Paul CRESTON
・中村伸夫(東京芸術大学)
TADJ/Christian LAUBA
終演は20:30くらいを予定しています。
各大学のトップクラスの卒業生たちによるサクソフォンの音楽会です。
入場無料なので、是非お越しください♪
2008年4月13日(日)13:30開場 14:00開演
静岡音楽館AOI8階ホール
チケット500円(全席自由)
第1部
ピアノ
・小林 可朋 ロンドニ長調(モーツァルト)
・青島 菜月 幻想即興曲(ショパン)
・塚本佳央理 インヴェンション14番(バッハ)、ソナタKv189h(モーツァルト)
・岡部 春花 インヴェンション3番(バッハ)、ソナチネOp.20 No.1第1楽章(クーラウ)
・中村 悠乃 かっこう(ダカン)
・橋本侑梨愛 イタリア協奏曲第1楽章(バッハ)
サクソフォン
・池谷 隼人 ガーシュインカクテル(ガーシュイン/真島俊夫)
第2部
ピアノ
・高村 弥生 デュポールのメヌエットによる九つの変奏曲(モーツァルト)
・赤池 幸子 即興曲Op.90 D.899第3番変ト長調(シューベルト)、愛の夢(リスト)
・岡田沙也佳 超絶技巧練習曲より 狩り(リスト)
ヴァイオリン
・池村 理果 序奏とロンドカプリチオーソ(サン=サーンス)
ピアノ
・中川真里子 幼子イエスの注ぐ20のまなざしより(メシアン)
是非お越しください。チケットをお求めの方はメールかコメントで!
カデンツァとは、無伴奏で自分の技巧を示すようなメロディーを自由に演奏する部分。
例えば、モーツァルトの協奏曲(コンチェルト)では、曲が終わりそうな頃にカデンツァが設定されているが、サックスのための楽曲のような現代音楽と決定的に違うのは、
古典的な音楽にはカデンツァの楽譜が書かれていないということ。
現代音楽にはカデンツァの楽譜が書かれている。
だから、演奏家本人に聞いたわけではないが、
例えばモーツァルトの協奏曲のカデンツァは、
その曲のモチーフ(主題、テーマ、動機など)を参考に予め楽譜を作っておくか、
本当にその場で即興的に演奏し、そのようなことをやった巨匠たちのカデンツァが楽譜(カデンツァのみの譜面)になって出版されているものを、僕らは演奏するということになるのではないかと思う。
現代音楽に近づけば近づくほどカデンツァは作曲者自身によって楽譜が書かれている。
例えばリストのピアノ曲には、技巧をこらした即興的でカデンツァのような部分が多く見受けられるが、最初から楽譜になっている。(演奏者によってはそのカデンツァを更に技巧的なものへと発展させて演奏することもあるようだ)
今回取り組んでいるデニゾフ作曲のソナタも、知らない人が聞けば最初から最後まで即興的なカデンツァに聞こえるかもしれない。
さらに、即興的な演奏と言うのは何もカデンツァや現代音楽に限るものではない。
例えばロマン派の音楽を演奏する場合でも、テンポの緩急などによってその音楽をより魅力的なものに変えるが、それも言ってみれば即興的といえよう。
導入はこれまで。ここからが本題だよ?
では、即興的な部分をうまく演奏するにはどうすればいいのか。
はじめて僕がサックスで取り組んだ曲は、アディオス・ノニーノ(A.ピアソラ作曲/須川展也シリーズ)だった。この曲も、いきなりカデンツァから始まる。当時はこのような楽譜をどう演奏すればいいかなどさっぱりわからなかった。
結論から言うと、カデンツァのような即興的な部分をうまく演奏するために最も重要なことは
テンポの緩急
だと思う。早くなったり遅くなったり、ということを繰り返すことで、まるで即興的に自由に演奏しているような印象を与える。
だから、テンポの緩急をつけるためにまず、
テンポを揺らさずに、一定のテンポで演奏してみる実験が必要である。
例えば、8分音符のあとに3連符が使われたり。これはテンポ通り演奏すれば、テンポがだんだん速くなったような印象を与える。これに少しだけテンポの緩急をつければかなり即興的になるのだ。
他にも、わざわざフェルマータのあとにタイでつながれている音。ただ長く伸ばすことが目的ならば必要のないもの。作曲者の何かのこだわりや意図があるのだから、演奏者はそれを考えなくてはならない。
カデンツァは一見自由に自分の感性に任せて演奏するもの、というイメージがあるかもしれないが、実はそうではない。特に、最初から楽譜が書かれているようなカデンツァの場合は。
ちなみに、今日載せた写真は、デニゾフのソナタの楽譜の一部。
普通3連符というのは一般的に聞いたことがあるだろう。
8分音符は1拍に2つの音を入れるのに対し、3連符は1拍に3つの音を均等に入れて演奏する。
この写真の楽譜には、7:6連符という形になっているが、7つの音符を6つ分に収めて演奏して欲しいということ。つまり、通常の音符よりも少し短く、あるいは速く演奏することになる。
今回伴奏してくれるピアノの先生はいろんな伴奏をしているそうなのだが、あるサクソフォン奏者M氏のレッスンに伴奏でついていったときのことをいろいろ教えてくださったのだ。
このように7:6連符というのは作曲者のこだわりで、通常の曲(例えばロマン派の音楽など)にはaccel(だんだん速く)やrit(だんだん遅 く)のような指示が書かれているが、その度合いは人によって違う。そこでデニゾフは、そういう個人差をできるだけ減らそうと考えて使用したのがこのような 楽譜の書き方のスタイルで、拍子や複雑な連符を駆使することで、まるでテンポが変化したように感じるという心理を利用したのだ。このような書き方をすれ ば、テンポの変化に個人差が生じにくい(実際はテンポが変化しているのではなく、連符などを楽譜通り演奏することでテンポが変化しているように感じるのだ が)。
そう、この曲はデニゾフが自分のこだわりを細かいところにまで楽譜に込めた作品と言えるのだ。通常の曲のように演奏者の裁量に任せていろんな演奏があることを楽しんでもらいたいというよりは、デニゾフ自身がこのように演奏してください!という強い意志があるのだ。
ちなみに、この曲はロンデックスというサクソフォン奏者のために書かれた曲であるが、さきほど書いたM氏はまさにロンデックスのお弟子さんということで、かなり信憑性がある内容だと思っていいのだそうだ。
このように、即興的な演奏に大事なのは、くどいようだが
テンポの緩急。
よって、特定の音だけ妙に長かったり短かったり、一部分だけ妙に遅かったり早かったりするのではなく、だんだんとテンポが変化するようにしなければならない。
その後初めてCDを聴いたのは、自分を含めその周りの人も恐らくミュール・・・ではなく須川氏だろうと思う。
その理由の一つは、単純にCDショップにおいてある数が、須川氏の方が多いから。
彼のCDは身近で手に入る中では一番多いし、手に入りやすい。
そして、クラシック音楽も、クラシックに詳しくない人に聴きやすいような吹き方をしている彼の演奏スタイルは、多くの人の心をつかんだ。
しかも背が小さいこと以外では結構ルックスもいい。
そんな須川氏に強い憧れを抱き、
彼の演奏した曲を自分も吹いてみたい、
あんな風に吹いてみたい、
と真似をしたこともあった。
しかし、あるとき気付いた。
「須川さんは二人もいらない。少なくとも彼が生きている間は。」
もちろん彼のように上手にカッコ良く吹ければ気持ちがいいし、
それはなかなか達成できない素晴らしいことだ。
これは一種のモノマネに似ていて、
モノマネを楽しむことが好きな僕にとっては、
モノマネの難しさも凄さも実感できる。
須川氏のモノマネをいくら頑張っても、同じようにはならない。
しかし、このようなことばかりを続けていると、いずれ言われることになる。
「須川さんっぽいね」
まぁ、一瞬嬉しいような気持ちになるのだが、
理想は
「他にはなかなかないあなたらしい演奏だったね」
と言われることなのではないだろうか。
これまで様々なアーティストの音楽を聴いてきた以上、
どうしても何か共通点が出てきてしまうのは仕方ないことだし、それが自然だと思うが、
出来ればアーティストの真似をするのではなく、その作品を忠実に演奏することに重点を置いた精神を常に忘れたくない。
と、大学で学んだ。
僕は、伴奏者などの都合で演奏しなかったが、後輩たちの演奏を聴いていろいろなことを学んだ。
いろいろなことと言っても、基本的に共通しているのは、
『いい音楽(演奏)にするためにどうしたらいいか』
ということ。
さらに少し深めていくと、
1.どうしたら音楽が自然に聞こえるか。
2.どうしたら音楽がより魅力的で素敵になるか。
という2つの柱があると思う。
ある程度の実力を身につけるまでは、1を重点的に鍛えるのがいい。
うまくない演奏には、どこか不自然だ、何か違和感がある、という感じがするもの。
その原因としてよくあるのは、
・楽譜に書かれた音やリズムを間違える
・楽譜に書かれたアーティキュレーションや強弱を間違える
・ビブラートの幅や数などが不自然
・音域や音量によって無意識のうちに音色が違ってしまう
・発音や音の処理が無意識になっている
・音程が悪い
といったところだろうか。僕が静大に入学してこれまで何度も先生に言われた『楽譜通り吹けばいいんだ』という言葉には、今挙げた問題をクリアしろ、という意味が含まれていると、僕は解釈している。
これらの問題を解決するのには、よく芸術の世界で叫ばれる才能やセンスはあまり必要がない。冷静に、そして客観的に、注意深く自分の音を聴いて、不自然さや違和感を見出せるかどうかにかかっている。
しかしそうはいっても、これらの問題は自分を含め多くの人がなかなか達成できない目標であり、たいてい見落とし(聞き逃し)があるものだ。
逆に、これを解決すれば、かなりいい音楽(演奏)になる。というより、これらを解決すればいい音楽(演奏)になるように作曲者は曲を作っている。
次に、二つ目の柱を達成できない場合、どうすればいいのか。
それは、次の3点の問題を解決する必要がある。
・基本的な音色そのものが良くない
・音色やビブラートを、その場面によって使い分けができない
・作曲者の情報や楽譜から、その曲の分析をし、フレーズや構成を考えながら、表現できない
これらは、多少才能やセンスが助けてくれるが、まだ理論的にいける内容である。
また、先生などのレッスンで気付く場合も多い。
さらに、自分自身の歌心や感情など、奏者の個性などを付加する場合があるが、
これはやりすぎると、自分の演奏に納得してくれない聴衆が増える可能性が高くなるので、バランスが大切だ。
昨日の後輩たちの演奏は、こう言っては失礼かもしれないが、
予想以上にうまく演奏している人が何人かいて、嬉しい気持ちになった。
いつの間にあんなにうまくなったんだろう。秘密の特訓でもしたのだろうか。
自分も頑張らなければ、と自分を奮い立たせる要因にもなった。
また、いろんな曲を聴いて、改めてその曲の良さを実感するなど、
単に上手下手という次元ではなく、
純粋に音楽を楽しんで聴くことができた。
本番まであと一週間。
この時間内にさらに実力を伸ばす者、今十分にある実力を安定させる者、考えすぎて一種のスランプ状態に陥ってしまう者など様々だとは思うが、
演奏者達はみんな向上心があってとてもいい雰囲気。
本番が楽しみだ。
当日は自分の練習もしなくてはならないし、音出しやリハーサルなどもあるが、
出来るだけ客席で後輩たちの演奏を聴きたい。
いや、後輩だからとか自分が卒業するからということではなく、
単に純粋に興味があって聴きたい。
ようやく最近、サックスが本当に好きになってきつつあるのだろうか。
これだけサックスの近現代音楽を聴いても、思った以上に疲れなかったのは、そこに理由があるのかもしれない。
でも、伴奏をすることで得るものは大きいので、その曲がどんなに難しくて、自分がどんなに忙しくてもつい引き受けてしまう。自分の悪い癖だ。
さて、大学生活の中で得た「伴奏論」を紹介する。
まぁ、「伴奏論」と言うと何やら難しそうなことを書き出しそうな気がするが、そんなに理論的で立派なことではない。
伴奏においてよくある間違ったイメージは、
タイミングを揃える、ということを第一に考えること。
これを大事に考えている人は、
タイミングが合えばうまい伴奏、という考えになってしまう。
しかし、ソリストが演奏しやすい伴奏は、単にタイミングが合えばいいというものではない。
うまい伴奏は、ソリストの演奏しようとしている基盤となる音楽観を表現すること。そして、自分が消極的になるとか積極的になるとか、そういう次元 の話ではなく、自分のパートもその音楽(曲)の一部になる伴奏。だから、伴奏はソリストを輝かせるための脇役とか裏方、ということではなく、同じ演奏者と して考える。
つまり曲の中で、伴奏が目立つところではソリストはでしゃばらないし、その逆も言える。
それは、どちらが主役とかそういう話ではなく、その音楽のその場面ではこの音が欲しいから、という理由による。
次に、ソリストと伴奏者にある程度レベルの差がある場合。
例えば、ソリストの演奏力が伴奏者の演奏力に劣る場合、伴奏者は音楽表現を明確に示してあげることで、ソリストの潜在能力を引き出すことが可能である。
例えば、学校で先生が生徒たちの合唱の伴奏をするときなどに、生徒たちの歌声を聞くために伴奏を小さめに弾くということではなく、例えば曲の中で 盛り上がる場面ではむしろ生徒よりもクレッシェンドし、伴奏が曲を盛り上げることで生徒たちもそれに合わせて盛り上がってくるものだ。静かな雰囲気にする ときも、伴奏が少し大げさにディミヌエンドしてあげればそれにつられて歌も合わせてくる。
ソリストの方が演奏力が上の場合、たいてい伴奏者はその曲をどういう風に演奏したらいいのかが見えてきていないケースが多いので、伴奏者はソリ ストのやろうとしている音楽を感じ取ることに専念しなければならない。このとき、ソリストはメロディーの歌い方や息づかい、場合によってはボディーアク ションなどでやろうとしている音楽を伴奏者に明確に表現し伝えてあげることで伴奏者はついてくる。
このように、うまく伴奏するためのコツはソリストのやろうとしている音楽を感じ取ってそれを表現する、ということにある。(くどいようだが、これは単にタイミングを揃えるなどというレベルのではない)
では、ソリストのやろうとしている音楽を掴むにはどうしたらいいのか。その練習方法は一人でもできる割と簡単な方法だ。
まず、何でもいいので好きなCDを用意する。
そして、その曲に合わせて指揮棒を振ってみるのだ。
ある程度の能力があれば、別にプロフェッショナルな指揮法を身につけていなくてもいい。
この練習で、ソリスト(あるいは演奏者)がどのようなテンポ変化をしたいのか、どのような雰囲気作りをしたいのかなどがつかめるのではないだろうか。
このとき、映像などでオーケストラを指揮している状況を鑑賞するという経験が多いと良い。
伴奏と一言で言っても、例えば「フルートとピアノのための~・・・」という曲ではフルートもピアノも主役なので、アンサンブルと言ったほうがいいかもしれない。この場合は特に、単に伴奏で後ろからサポートなどと言っていてはいけない。
また、コンチェルト(協奏曲)のうように、オーケストラや吹奏楽をバックに演奏されるスタイルでは、割と伴奏という役割が多いが、それでも単にあわせるだけの伴奏であってはならない。
むしろ、状況によっては、合わなくてもいい部分もある。
アンサンブルは、お互いの音楽的会話なので、お互いが主張し合ったり譲り合ったりしないと会話自体が成り立たないのだ。
相手の話を良く聞き、それに対して自分も応える。これぞアンサンブルといえる。
06 | 2025/07 | 08 |
S | M | T | W | T | F | S |
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
第3~4回静岡ピアノオーディション合格し、受賞者記念発表会に出演。
第14回管楽器個人重奏コンテスト高校生の部 東海大会第2位、中日新聞社長賞を受賞。
第2回ルーマニア国際音楽コンクール管楽器部門第3位を受賞。旧東京音楽学校奏楽堂で開催された入賞者披露演奏会ではバラード(トマジ作曲)を演奏する。
第36回新人演奏会オーディション合格、審査員特別賞を受賞。(東京国際芸術協会)第36回新人演奏会では室内小協奏曲(イベール作曲)を演奏する。
第1回ブルクハルト国際音楽コンクールで1~3位なしの審査員賞を受賞。(東京国際芸術協会)
第25回日本管打楽器コンクールセミファイナリスト。
第15回浜松国際管楽器アカデミー&フェスティバルに受講生として参加、選抜受講生によるプレミアムコンサートに出演。
現在、ピアノ伴奏をしながらサクソフォンの演奏活動および後進の指導にあたる。
ソレイユカルテットアルトサクソフォン奏者
トリオ「湊」のサクソフォン奏者兼アレンジャーとして活動中。
静岡音楽館AOI
北山敦康サクソフォンリサイタル
・2013/ 3/ 9(土)
小金井市民交流センター大ホール
Monsieur KUDACCHI~サクソフォンの世界~
・2013/ 3/27(水)
静岡市民文化会館中ホール
静岡高校吹奏楽部 第35回定期演奏会(サクソフォンゲスト出演)
楽器:YANAGISAWA S992PGP(ネック:銀製PGP「#195」)
マウスピース:Yanagisawa #7
リガチャー:SELMER ピンクゴールドメッキ
リード:Vandoren Traditional 3・1/2
<Alto Saxophone>
楽器:YANAGISAWA A9937PGP
マウスピース:Vandoren A28
リガチャー:魔法のリガチャン、Woodstone ピンクゴールド
リード:Vandoren Traditional 3, 3 1/2
<Tenor Saxophone>
楽器:YANAGISAWA T992 (ネック:管体シルバー、ピンクゴールドメッキ)
マウスピース:Vandoren T20
リガチャー:BG Traditional
リード:Vandoren Traditional 3 1/2